
これは夢だな。
と、夢の中で思った。
魔法が研究されてる部屋とは、こういう部屋のことなのだろうな、と考えた。

手帳、受け取ってくださってありがとうございました。
その声に目を向けると、あのハンバーガーショップで手帳のやり取りをした女性だった。



お陰様でこうして、仮想世界……絵巻に、ご招待することができました。
仮想世界?



はい! この手帳は、この仮想世界……通称『絵巻』にアクセスするための鍵となるアイテム……言うなれば冒険の書。
そして、私の作った販促品です!
キリッとした顔は、まさにドヤ顔と言うやつなのだろう。
言ってる意味はよくわからないが。
夢と仮想世界ってどう違うのだか……?



この世界は、あなたの心身、周りの環境、あなたとあなたを取り巻くすべてと連動した世界です。
うん……?
なんか説明はじめたぞ……
わかりやすい言葉のはずなのにまったく意味がわからない。
というか、夢ですよね? これ。



そうでもあるし、そうでもない、とも言えます。
この世界もまた、多様な生命によって成り立つ世界ですから。
夢なのに? 生命がある?