夢の中へ ‐3‐

自分自身が、幸せに楽しく、成長するとか発展するとかそういうこと?

メガネの女性は小さく、でも嬉しそうに拍手をした。

では、そのサポートをするアイテムが何か、わかります?

嬉しそうに問うてくる彼女の視線が、答えを言っている。

この、手帳?

そのとおりです!
その手帳に感情や、想いや、行動や、目標を書き、眺めることで、この星に恵みが降り注ぐのです。

歌うように彼女は続ける。

この星は、“精霊の主”の内的エネルギーとリンクしています。
あなたの想いや行動は、“意志のミスト”として世界に影響を与える。

目標を立てることは、神樹に種を蒔くこと。
行動することは、星の軌道に力を与えること。
たとえ迷っても、その“迷いの渦”が新たな浮遊大陸を生み出すこともある。

ほぅ、とため息をつき、うっとりと空を見つめる彼女。
きりっ、とこちらに視線を戻した。

百聞は一見にしかず、です。
なので早速、絵巻世界に降り立っていただきたいわけですが……

その前に、と咳払いをする女性。

あなたについて、少し教えて頂きたいのです。